MAP 推定

ここでは, の事前分布, をデータの集合とする. この を観測した条件下での の事後分布は となる.

を推定する方法を最大事後確率推定という.

ベイズ(Bayes)の定理より

対数函数は単調増加なので

コイン投げの例

コインをトスして表がでたとき1を,裏が出たときに0をとる確率変数を と置く. この時コインの裏表が によってコントロールされているとし,  だとする. この確率変数はベルヌーイ分布に従い、それは次の確率密度関数を持つ:

ここで,  回コインを投げた結果を記録したデータ

に関する尤度は次のように書ける:

さて, この尤度を最大にする を推定しよう(最尤推定法).

尤度の対数

を微分して極値をとる をとると

これから となる. これは, 表が出た割合そのものである.

さて, には次のようなベータ分布に従っていたとしよう. いわゆる事前分布として

と与えられていたとする. MAP推定では

となる. 最尤推定と同様にこの関数を で微分してその値が0とする条件を課すと

が得られる.これはコインを 回トスして 回だけ表が出たという状態からさらに 回投げて 回表が出たとして得られる最尤推定の結果と一致する.

線形回帰での例

線形回帰の例では として重みベクトル が対応する.

仮に の事前分布 として

が与えられていたとしよう. ここで はパラメータの数である.

線形回帰モデルで議論した対数尤度の計算に

があったことを思い出すと

これは 正則化をつけた最小値問題を解くことに対応している.

他にも をつける lasso の場合は事前分布としてラプラス分布

が対応する. 実際, この対数をとると

という形をしているからである.

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