多次元正規分布
確率変数 が互いに独立に標準正規分布に従うとする.これらの変数における同時確率密度関数を考える. 確率変数が互いに独立ということから, の同時確率密度関数 は
ここで
であって は転置を表している.
ここで, を正則な 次正方行列とする.
のようにアフィン変換した確率変数に対応する確率密度関数 を求める.上記変換のヤコビアンは
である. よって,多変数の積分の変数変換を考えることで
ここで と置いている.
が求めたい関数の形になっている.
分散共分散行列(共分散行列)
と与えられていたが, これは次で与える分散共分散行列 (または単に共分散行列) と一致する. すなわち:
ここで は要素ごとに期待値をとるオペレータ, つまり
と定める. また, とおいたとき,
であることに注意して行列の要素ごとに期待値をとるオペレータ, つまり
で定義する. さて, という変換則だったことを思い出すと
ここで, および が互いに独立な正規分布であったことから
などに注意すると
よって, 示したいことが示された.